聞香 – 香木の香りを聞く
聞香とは、文字どおり、香炉から「香りを聞く」ということであり、嗅ぐのとは異なり、心を傾けて香りを聞く、心の中でその香りをゆっくり味わうという意味です。香木の香りを深く味わうには一番適したたき方です。 お気に入りの香木をじっくり聞くのも六国の香りを聞き比べるのも、奥深く楽しいものです。
必要な道具
聞香を楽しむために必要な道具は以下の通りです。
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聞香炉
(ききごうろ) -
⾹炉灰
(こうろばい) -
⾹炭団
(こうたどん) -
銀葉
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銀葉挟
(ぎんようはさみ) -
⽕箸
(ひばし) -
灰押
(はいおさえ) -
⾹⽊
お好みのもの
たき⽅
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1. まず聞⾹炉に⾹炉灰を⼊れ、⽕箸で全体をかきまぜて灰を柔らかくしておきます。ライターなどで炭団に⽕をつけ、全体に⽕を熾します。(※⽕傷に注意して下さい)
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2. 全体に火が回ったら、香炉の中央に香炭団を埋め込みます。埋める深さは、炭団の上表面が灰の高さと同じくらいが目安です。
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3. 香炉を左手で回転させながら、火箸で灰を中心にむけて掻きあげ、山を作ります。(※炭団は外から見えなくなります)
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4. 香炉を回しながら灰押で灰山を軽く押さえ、円錐になるよう形を整えます。
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5. 灰山の頂点から炭団に接するまで垂直に火箸を挿し込み、穴をあけます。これを火窓といいます。
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6. 銀葉挟で銀葉を挟み、火窓の上に水平に載せます。
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7. 火箸で香木を銀葉の中央に載せます。
⾹の聞き⽅
持ち方
香炉は水平に持ってください。まず左手に香炉をのせ、香炉に足のひとつが人指し指に当たるようにします。そして親指を香炉の縁に掛けてしっかりと持ちます。右手は親指以外の指を揃え、次に香りが逃げないように筒状の形にして、香炉の上部を覆うようにのせます。
聞き方
香炉を顔に近づけます。右手親指と人指し指の間にできた半月状のすき間に鼻を軽く近づけます。心を穏やかにしてゆっくりと香りを吸い込みます。そして香炉の脇で息を吐きます。
香りを聞いた後は…
香木と銀葉を外します。炭団が燃え尽きた後は灰をかき混ぜて冷まします。しばらくは香炉が熱いので火傷に注意して下さい。
源氏香図(PDF)
もうひとつの楽しみ⽅
聞⾹後の⾹⽊は、「空薫」で⾹りを楽しむこともできます。炷き⽅は空薫のページをご覧下さい
空薫 – 空間に⾹りを漂わせる